血液検査は正常なのに元気がない、食欲が安定しない…その原因について
「検査では異常がないと言われたのに元気が戻らない」
高齢のわんちゃんやねこちゃんを診察していると、このようなご相談を受けることが少なくありません。例えば、
- 病気は改善したはずなのに寝ている時間が増えた
- 食欲にムラがある
- 散歩を嫌がるようになった
- 筋肉が落ちて痩せてきた
- 若い頃のような活発さがなくなった
といった変化です。
血液検査で大きな異常が見つからなくても、高齢になることで身体にはさまざまな変化が起こります。今回はシニア犬・シニア猫の元気が戻らない原因と、そのサポート方法について解説します。
高齢になると身体では何が起こるの?
年齢を重ねると、人と同じように犬や猫の身体にも老化による様々な変化が現れます。
①筋肉量の低下(サルコペニア)
高齢になると筋肉量が徐々に減少します。筋肉は身体を動かすだけでなく、
- 体力維持
- 免疫機能の維持
- 代謝の維持
にも関わっています。筋肉量が減少すると、「病気は治ったのに元気が戻らない」という状態になりやすくなります。
②消化吸収能力の低下
シニア期では胃腸の働きが若い頃より低下することがあります。その結果、
- 食べていても体重が増えない
- 筋肉がつきにくい
- 回復に時間がかかる
といった変化がみられます。
③免疫機能の低下
加齢に伴い免疫機能も少しずつ低下します。
若い頃は問題にならなかった細菌や炎症に対しても反応しやすくなり、
- 慢性的な体調不良
- 回復の遅れ
- 食欲低下
につながる場合があります。
④慢性的な炎症
近年では「加齢性炎症(Inflammaging)」という考え方も知られるようになってきました。高齢動物では身体の中で弱い炎症が持続しやすく、これが
- 食欲低下
- 活動性低下
- 筋肉量減少
に関与している可能性が示唆されています。
栄養管理が重要な理由
高齢犬・高齢猫では単純にカロリーを増やせば良いというわけではありません。特に重要なのは、
- 良質なタンパク質
- 必須アミノ酸
- 腸内環境の維持
- 免疫機能のサポート
です。病気からの回復期や高齢期では、適切な栄養管理が生活の質(QOL)に大きく影響します。
アニミューン®︎とは?
アニミューンは犬猫用の健康補助食品で、主要成分としてフアイア(Huaier)菌糸体抽出物由来の「糖鎖TPG-1」を配合しています。
糖鎖TPG-1は、6種類の糖と17種類のアミノ酸から構成される多糖タンパク質で、健康維持を通じて動物本来の免疫バランスを支えることを目的とした成分です。
アニミューンの原材料は
- フアイア菌糸体抽出物
- 冬虫夏草
- 国産玄米
から構成されており、保存料・香料・合成着色料を使用せず、長期的な健康管理にも配慮されています。
フアイア(Huaier)とは?
フアイアは中国で古くから利用されてきたキノコ由来の素材で、近年ではヒト医療分野において研究が進められています。
特にフアイアから抽出される糖鎖TPG-1については、
- 免疫調整作用
- 抗炎症作用
- 腫瘍微小環境への作用
などが研究されており、ヒト医療では肝細胞癌や乳癌などを対象とした報告も発表されています。現在、犬猫においてはエビデンスの蓄積を行っている途中であり、ヒト医療分野と同等の効果が現れるか証明されていません。ただし、近年効果が示された報告が蓄積しつつあり、これからの研究に期待されます。
当院で使用を検討するケース
当院では以下のような症例で栄養サポートの一つとしてご提案することがあります。
- 高齢犬・高齢猫
- 術後回復期
- 食欲低下が続く症例
- 慢性疾患を抱える症例
- 体重減少や筋肉量低下が気になる症例
ただし、すべての症例に必要なわけではありません。診察や検査結果を踏まえて判断しています。
まず大切なのは原因を調べること
元気がない、食欲がないという症状の背景には、
- 慢性腎臓病
- 心臓病
- 腫瘍
- 甲状腺疾患
- 糖尿病
- 慢性疼痛
などが隠れていることがあります。
そのため、「高齢だから仕方ない」と決めつけるのではなく、まずは原因を調べることが大切です。
当院の考え方
シニア期の体調変化には病気だけでなく、加齢そのものが関係していることがあります。当院では、
- 必要な検査による原因検索
- 適切な治療
- 栄養管理
- 生活環境の見直し
を組み合わせながら、その子に合ったサポートをご提案しています。
「検査では問題ないと言われたけれど元気がない」
「年齢のせいなのか病気なのか判断がつかない」
そんな場合はお気軽にご相談ください。



