犬が急に耳を振る原因は草だった?|耳に刺さったノギを除去した症例
耳に異物!?
秋から春にかけて雑草なども枯れ散歩すると服に色々なものが付着してしまいます。散歩が大好きなワンちゃんなどは匂いを嗅ぎに草むらにどんどん入って草まみれになってしまうことはあるある話ではないでしょうか?今回は身近にある植物による耳の被害をご紹介します。
こんな症状があれば耳の異物に注意
- 急に頭を振る
- 耳を掻く
- 耳を触ると怒る
- 散歩後から症状が出た
徐々に痒みが増加するのではなく突然激しい痒みや耳の違和感を感じる場合には異物が原因である可能性が高まります。
鼓膜に刺さった植物の種(芒:のぎ)
明らかに毛とは色が異なるものが耳の中にあります(黒いブツ)
取り出した異物

耳の内視鏡(ビデオオトスコープ)を使用して取り出すと植物のノギ(イネ科の植物の先端部分を言う)が鼓膜近くに刺さっていました。参考写真を撮ろうと思って探していると病院の周りにもわんさか自生していました。(下図)
耳の異物を放置するとどうなる?
異物を放置すると
- 外耳炎
- 慢性炎症
- 鼓膜損傷
- 中耳炎
へ進行することがあります。耳を振る症状が続く場合には早めの受診をおすすめします。
ビデオオトスコープを使用するメリット
手持ちの耳鏡では鼓膜の状態までしっかりと確認することは非常に困難です。
当院では人で鼻腔内を観察する際に使用する鼻腔鏡レベルの細いスコープを使用して観察します。このため猫ちゃんの鼓膜も診察中に確認することができます。またビデオオトスコープを使用することで
メリットとして
- 耳の奥まで観察できる
- 鼓膜の状態を確認できる
- 異物を安全に除去できる
- 洗浄や処置を同時に行える
などがあります。特に慢性外耳炎や中耳炎、耳道異物の診断に有効です。
処置後の鼓膜
除去後の鼓膜は赤くただれていましたが処置後は耳を気にする様子が全くなくなりました。飼い主様は耳を触るとスゴく怒ってくる原因が分かったとのことで安心されていました。
まとめ
今回ご紹介した雑草は家の周りを見渡せばどこにでもあるようなもので普段はあまり気にしたりすることはないかと思います。今回のように耳に刺さるケースもあれば肉球や眼に刺ささることもあります。散歩中に耳を気にしたり散歩から暫くしてから耳を掻く場合は特に注意して観察してあげてください。耳の治療に関して気にしている様子があればお気軽にご相談ください。
院長 中谷
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