猫のお口

猫の歯石除去について

猫の歯石除去

お口のケアが十分でないと歯肉炎や歯石の沈着が起こります。猫ちゃんでは歯石の沈着が慢性化すると炎症を起こし食欲低下や涎が増えることがあります。今回は当院で実際歯石の除去をした子の流れを説明していきます。

お口の様子

大きな歯石が付着していることがわかります。この子は日頃から口臭が強く気持ち悪いのか歯を擦り合わせてシャリシャリと鳴らすことがあるようです。

スケーラーで歯石を除去すると歯肉から出血が認められます。また歯槽骨という歯を支える骨まで露出しています。歯石を除去した後にはポリッシャーという専用の器具を使用して磨いていきます。(2種類のペーストを使用しツルツルの状態にしていきます)

歯肉の炎症がある部分をレーザーを照射して殺菌しています。人の歯科医院においても口の細菌が減り、術後の経過も早くなると報告されています。

レーザーにて殺菌後は下がってしまった歯肉を糸を使って引き上げ知覚過敏などが起こらないようにします。またこの処置により歯石の沈着や歯垢も付きにくくなります。この際に使用する縫合糸はかなり細いため違和感も最小限になり、自然に吸収されるため抜糸の必要はありません。この子はお口のケア後にクシャミが改善したとのことです。

まとめ

高齢になると歯周病や歯肉炎の悪化により食欲が低下するケースが増加しています。特に近年しっかりとしたケアをしていただいているお陰で長生きしてくれる猫ちゃんが増えています。今回の処置は麻酔をかけないとできないため早めに治療しその後はケアを継続していくことが大切となります。(ケアについてはこちら

歯石除去やお口のトラブルが気になる時はお気軽にご相談ください。

 

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