キングアガリクス®について
今回の内容
- アガリクスって?
- キングアガリクス®について
- 適応症状について
- 気になる味は??
- なぜ効くの?
- まとめ
キングアガリクスって?
アガリクスはキノコの一種で和名を「ヒメマツタケ」、「カワリハラタケ」といいます。
キノコの会社で有名なHOKUTOのHPによるとブラジルのピエダーテ地方の住民が健康で長寿であり調査したところアガリクス茸を常食していたことが分かり研究が始まったそうです。
色々な栄養素が豊富に含まれていますが最も注目される部分として他のきのこよりもβ(ベータ)グルカンが豊富に含まれているそうです。(ホクト https://www.hokto-onlineshop.jp/fs/hokto/c/agaricus)
キングアガリクス®について
当院で処方しているアガリクス茸は東栄新薬のキングアガリクスを使用しています。
アガリクスのサプリメントは数多くあり以前違うメーカーのものを処方していたことがあるのですがエグみが強くて自分は続けられませんでした。
犬、猫で美味しくないものを続けるのは苦痛です。東栄新薬のものは下に書いているようにやや甘みがあるため好んで食べてくれます。またここのアガリクスは人と同じ製品を使用しておりペット用として販売されているものより安全性も高いと考えています。(実際に自分も1週間飲んでみました)
適応症状について
当院で皮膚がベタつく脂漏症やアレルギー性皮膚炎、マラセチア性皮膚炎の子に治療の補助として使用することが多いのですが、最近は涙やけの子に使用して劇的に改善したという報告を頂きました。
サマーカット後1年以上毛が生えてこない子に試してもらったところ2ヶ月で濃い毛が生え始めてきたという例もあります。
(写真では分かりづらいですが柔らかい毛が生えてきています)
服用8ヶ月での変化(ふっさふさになりました)
気になる味は??
やや甘みがあり高麗人蔘のような味がします。
(高麗人参の味が分かりづらいですが・・・)
実際に自分の子に与えた動画がありますが単品でも喜んで食べてくれます。自分の感覚としてはご飯の中に入れていると一緒に食べてくれることが多いです。
なぜ効くの?
サプリメントを使用する上で一番気になるのがこの点だと思います。
ケーエーナチュラルフーズのHP(https://www.kingagaricus-pet.jp/effect11/)によると
アガリクスを服用するとIGF-1(インスリン様成長因子1)が増加すると報告されています。IGF-1は別名「若返りホルモン」とも言われ適正な量のホルモン量において筋肉や皮膚の代謝改善に役立ちます。
加齢により減少したIGF-1が安定することにより育毛・発毛、皮膚・毛並みの改善が期待されるため皮膚症状においては有効に働いてくれるのではないかと期待しています。またこのホルモンは肝細胞の酸化ストレスを軽減し肝臓の代謝を改善することも知られています。
(成長ホルモンから見た脂肪肝/NASHの病態と治療応用:日本内科学会雑誌106巻10号)
まとめ
今回はアガリクスの中でも効果が実証されており、数々の症例報告があるキングアガリクス®について解説していきました。皮膚の慢性的な症状に対して当院にて様々な効果が認められており今までお薬で改善がなかった子についても効果が期待されています。特に当院では次のような子にオススメしております。
- 犬アトピー性皮膚炎
- 脂漏性皮膚炎(犬・猫)
- カット後の脱毛症
- 慢性的な涙やけ
- 口内炎(猫の歯肉口内炎なども)
*特にオススメはうちの子のような長毛種の猫ちゃんです。自分も最初は半信半疑で与えていたのですが3日経った頃から被毛が柔らかくなり抜け毛も減っていきました。もちろん個体差があるのとサプリメントなのであくまで個人的な意見ですが一度試してもらう価値はあるかと思います。
ご興味がある方はお気軽に当院までご相談ください。
ひらた動物病院
院長 中谷
〜追記〜
【使用例の紹介】
今回アガリクスを継続していただいている患者様よりBefore/Afterの写真をいただいきました。元々は毛がふわふわだったのですが皮膚炎により地肌が見えてしまっていました。6ヶ月後の写真ですが現在ではしっかり毛が生えて少しカットしないといけないぐらいまで改善してくれました。ワンちゃんも元気になってくれており大変満足されています。